東日本大震災で避難したお年寄りが、避難先でお薬手帳を持っていたために、避難先で同じ薬を処方されて服むことができたという事実がありました。このことを契機に国もお薬手帳の普及に力を入れています。
個人の体質、アレルギー歴や副作用歴をあらかじめ記入し、病院やクリニックで処方されたお薬や、薬局で購入したお薬を1冊の「お薬手帳」にまとめて携帯することをお薦めします。 複数の医療機関で処方されるお薬の記録が、処方医の、そしてかかりつけ薬局での薬剤師の服薬指導の手助けになります。救急時の備えとしてもお持ちください。
最近は、スマートフォンがお薬手帳になるアプリが出ております。家族の服薬履歴も同時に見ることができます。小さいお子様、お年寄りの居るご家族の服薬記録も閲覧できます。
日ごろから医薬品等に関して相談できる「かかりつけ薬剤師・薬局」をもつことで、緊急時における薬剤情報や、的確な服薬指導を受けやすくなります。
複数の医療機関(内科、外科、整形外科、歯科、眼科等)を受診している方も多く、何種類もの薬やサプリメントを服まれてるケースがあり、中には飲み合わせの悪い薬剤や、同じ成分の薬剤を気づかずに飲み続け副作用が出ることがあります。
このような医薬品相互作用の発見や副作用の防止に一元的・継続的に管理する「かかりつけ薬局・薬剤師」を持つことをお勧めします。
「かかりつけ薬局・薬剤師」はあなたのホーム薬剤師です。
国の医療費は41兆円を超えました。これは医療の進歩による国民の長寿化と医療供給の増大(外来、入院、薬剤)が原因かと思われます。
そこで国は、医療体制の見直しを行い、医療機関完結から地域完結へと方向を変え、治療から予防へと動き出しました。
団塊の世代が75歳以上となる2025年をめどに、重度な要介護状態になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし、人生を最後まで続けることができる様、医療・介護・予防・住まいが包括的に確保される体制「地域包括ケアシステム」の構築を図ろうとしています。
かかりつけ薬局・薬剤師は「地域包括ケアシステム」の中で地域住民の主体的な健康の維持・増進を支援する機能を持ち、地域の保健・医療・介護等と連携し積極的に健康情報の発信や健康相談窓口となり医薬品・衛生用品等の供給を図りながら地域の皆様のお役に立てる「健康サポート薬局」を目指しています。
最近、有名人の薬物使用が大きなニュースになっております。現代社会の薬物乱用は、大きな社会問題になっています。
「ダメ。ゼッタイ」を合言葉に、地域から麻薬・覚せい剤・脱法ドラッグ・未成年者の喫煙や飲酒を撲滅するための活動を薬剤師会は行っています。
地域のキャンペーンや学校の授業において薬物乱用の恐さを啓発しています。
たった1回でも危険薬物に染まることの無いように注意が大切です。
団塊の世代が後期高齢者になる2020年、独居世帯も増える2030年がすぐそこに来ています。
老人介護施設に入れない待機者は52万人(2014年)を超えています。 このような現実の中で、住み慣れた家で暮らしたい、だけど一人では暮らせない等の問題が出てきています。そこで国は「地域包括ケアシステム」と言って、在宅医療支援に対するプランを立ち上げました。
すでに、在宅に訪問し服薬指導、薬剤管理を実施している薬局もあり、高齢の患者様に喜ばれています。
日光市薬剤師会では医師、歯科医師、看護師、保健師、ケアマネージャー、介護士、理学療法士等の医療や介護に関わる皆様と連携し、在宅医療支援の分野で「薬剤師として何ができるか?」という視点から、研修や情報の交換に取り組んでいます。
「健康サポート薬局」を目指す薬局・薬剤師は健康に関わる多職種との連携を図り、在宅医療の推進に努めています。
在宅医療の多職種連携に任意に取り組む団体もあり、薬剤師も積極的に参加して研鑚重ねています。
在宅介護でお悩みの方は、お気軽に日光市薬剤師会にご相談ください。
日光コミュニティケア研究会は市内の医療・介護従業者が様々なケースにたいして、在宅医療の資質向上のため、多職種の連携を図り、日光市民の在宅医療への貢献を目的とする研究会です。
在宅医療に関わる仕事をしている方はもちろん、興味のある方ならどたでもご参加いだけます。
万障お繰り合わせの上、御出席賜りますようお願い申しげます。